三鷹が誇る超人気店、「鶏こく中華 すず喜」。昼は「鶏こく中華」、夜は「スタミナ満点ソバ すず鬼」と屋号を変えて営業する二毛作店として、ラーメンファンの間では知らぬ者のいない名店です。

今回は、太陽のような力強い看板が目印の昼の部に訪問し、その凄みを改めて体感してきました。

1. 「味の散歩道」に潜む、洗練された昼の顔

三鷹駅南口から少し歩いた地下商店街、どこか懐かしい雰囲気の漂う「味の散歩道」。その一角に構える「すず喜」の店頭には、おすすめメニューの「こく塩」が掲げられた大きな看板(image_68.png)が鎮座しています。

注文は店内のタッチパネル式食券機で行うスタイル。ステッカーが賑やかに貼られた筐体は、このお店が多くのファンや業界人から愛されている証です。「こく塩」「こく醤油」といったレギュラーメニューのほか、魅力的な限定メニューも並びますが、今回は初志貫徹で「こく塩(950円)」を選択しました。

麺は「細麺」か「手もみ麺」のいずれかを選択可能で、今回はスープのキレをダイレクトに楽しみたかったため、細麺をオーダーしました。

2. 五感を刺激する「魚介ガツン」の衝撃

程なくして目の前に現れた一杯は、整然と盛り付けられた具材と、琥珀色に輝くスープが美しい、実に見事なビジュアルです。

まずはスープを一口。啜った瞬間、ガツン!と力強い魚介の風味が口いっぱいに広がります。「こく塩」の名に相応しく、塩味のエッジが立ちつつも、ベースとなる鶏の濃厚な旨味と、重層的な魚介の出汁が完璧に調和しています。

夜の「スタ満そば」が暴力的なまでのジャンクさで胃袋を掴むのに対し、昼の「鶏こく中華」は、計算し尽くされた繊細さと力強さが同居する、極めて洗練された味わいです。濃い味であることは間違いありませんが、決して単調ではなく、最後の一滴まで飲み干したくなる魔力を持っています。

3. 計算された食感:パツパツ細麺とこだわり具材

合わせる細麺も秀逸です。歯切れのいいパツパツとした食感は、濃厚な魚介スープとこの上なくマッチ。啜るたびにスープの香りを引き上げ、咀嚼するたびに小麦の香りが鼻を抜けていきます。

トッピングのクオリティも、妥協が一切ありません。

  • チャーシュー:味わいや食感の異なる2種類が載っており、噛みしめるほどに肉の旨味が溢れ出します。
  • 味玉:絶妙な半熟加減で、濃いスープの合間にまろやかな癒やしを与えてくれます。
  • 刻みネギ:たっぷりと投入されたネギが、濃厚な一杯に爽やかなアクセントを加え、最後まで飽きさせません。

総括:スタ満とは一線を画す、もう一つの「最高」

「鶏こく中華 すず喜」の「こく塩」は、スタ満そばで知られる店主・鈴木氏の、もう一つの圧倒的な才能を証明する一杯でした。

魚介ガツンのスープ、食感の楽しい細麺、そして細部までこだわり抜かれたトッピング。そのどれもがハイレベルで、三鷹まで足を運ぶ価値が十二分にあります。

家系やスタミナ系を愛する玄人はもちろん、洗練された塩ラーメンを求める初心者の方まで、すべてを満足させる「完勝」の一杯。三鷹の地下に広がるこの「味の散歩道」で、ぜひその深いコクに溺れてみてください。